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2006年8月28日 (月)

素肌には天然素材を

Silk芯線金属の表面を素肌と例えるなら、お化粧と同様に、肌を傷めるも守るもやり方次第と言える。また化粧の例えか、と笑われるかもしれないが、芯線表面をどう処理するかは意外と再生音への影響が大きい部分なのだ。金属表面は伝送理論的には鏡面仕上げが良いらしいが、個人の自作ではμmmオーダーでの研磨は不可能だろう。基本的には購入した線材を無水アルコールで清掃する程度に留めている。

問題は、素肌に何を重ねるかだ。この点については、従来からテフロン派と天然素材派がゆがみ合ってきた経緯があると思う。多くの場合、オーディオショップで購入する銀線には、必ずと言っていいほど適合径のテフロンチューブが用意されているものだ。しかし、それを鵜呑みにしてよいのだろうか。

音ヌケや抑圧感のない開放的なトーンを重視される向きには、地金に触れる最内周には天然素材「和紙」を強くお勧めする。金属に紙を巻くとは一体どういうことなのか、想像もつかない方もあるだろう。次に重ねるのは絹だ。本ブログの随所にすでに絹糸の画像が貼られているが、あのような素材を巻き重ねたり紐状に組んで被覆とする。具体的には、製作編で追々ご紹介できればと思う。

SPケーブルを除く信号系の場合、こうして0.Xφの芯線に一次被覆を重ねたものが、ケーブルの基本単位となる。構造は、平行2芯や90度に直交しながら進む螺旋型、あるいは各極を全くフリーにしてしまうなど、バリエーションはいくつか存在する。基本的な音の印象は同じようだ。

なぜ和紙+絹の被覆が音ヌケや開放感に優れているか、理由はあくまでも想像の域を出ないが、適度な空気層の保持とダンピングがあるからではないかと考えている。密に重ねてはいくのだが、ミクロレベルで観察すればきっとスカスカなのだろう。理論には明るくないが、空気絶縁などと呼ばれる市販ケーブルも存在する。また、裸線そのものには金属固有の響きが伴うものだが、この被覆が表面を絶妙にダンプするのかもしれない。いずれもデータがあるわけではない。

誤解なきよう申し上げるが、テフロンを全否定するつもりはない。銀+テフロンのあらゆるケーブルを聴いたわけではないので、中には良いものもきっとあるはずだ。ただ、ヌケと圧迫感のなさを重視する自分流のサウンドには、天然素材被覆が一番しっくり来た。それに気付いて以降は、テフロン系から遠ざかっていった。

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