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2006年9月 8日 (金)

「点支持」の妙

Masref自分流のサウンドが繊細感と立体感を重視していることはご承知の通りだが、メインコンポーネントの舞台裏で活躍してくれているのが、拘りのラック・インシュレーター群だ。これなしには、繊細に切れ込む音のエッジに薫る空気感の再現は難しいと考えている。もちろん、音の基本的なベクトルが豹変することはないが、設置アイテムによるニュアンスの仕上げは、サウンド作りにおいては看過できない大きなファクターだ。

端的に言えば、使用製品の多くはスパイクによる点支持の製品である。ラックのFinite Elemente Pagode Master Referenceは大掛かりな水平スパイクで棚板が固定されているし、同メーカーのCerabaseはP70を複数のボールポイントで支えている。もっとも、外見的には体裁の良いインシュレーターの形状だ。

また、CS2.3もJ1 Projectのハイブリッド・コーンで大理石上に3点支持としている。さすがにスピーカーは電気信号を空気振動に変換するトランスデューサーであるので、支持方法の如何で再生音のダンピング感や音場感もかなり変化するようだ。面設置のインシュレーターに交換すると、どうも生彩がなくなってしまう。

振動学など難しい話はわからないが、多くのコーンないしスパイク製品の能書きは、点という最小面積で接触することで不要な外乱振動をカットし、かつその形状によって設置した機器から来る振動の伝達速度を加速して逃がすことで音の立ち上がりと制動をハイスピードに行う、ということのようである。

ただ、サルの如く何でもスパイクを立てれば良いかといえば、そうでもない。実際いろんなインシュレーターを試してみると、単にスパイクであるからというだけでは期待するような効果は出ないようだ。中にはハイ上がりのスカキンに終わるものも多い。高精細だがヴォーカルの湿度やボディー感を保つインシュレーターは本当に少ない。もちろん、振動の測定データがあるわけではなく、単に再生音の比較の印象でお話しているわけだが。

点支持していないアイテムを考えると、Delius(これは2本のゴムラインによる「線」設置か)、model 10(標準の鋳鉄製足4個)、DENKEN(標準の硬いゴム足4個)の3つになる。ちなみに、ラックが全体としてスパイクだらけなので、システム全体がスパイク設置と言えなくもない。

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