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2006年9月22日 (金)

合成素材との共存

Smtube私のケーブル製作スタイルが天然素材の被覆を中心とすることは、既にご紹介した通りである。しかし、機器内部の基板をはじめ多くのパーツに合成樹脂被覆の配線ケーブルやコネクタやなどが多用されているのも事実だ。その意味では天然素材を錦の御旗に掲げるのはどうかという指摘もあるだろう。

実際、私も最近ではいろいろと樹脂メッシュやチューブなどを最小限の範囲で取り入れている。安全に扱いやすいし、ケーブルの構造も作りやすい。それに何と言っても見栄えが良い。音に妥協するつもりはないが、大きな阻害にならなければ良いのではないかと思う。ただ、この手のチューブ類は幾重にも被せると音ヌケを曇らせるようだ。

地金の鮮度を殺さないように和紙・絹という最小限の天然被覆を重ねるわけだが、絹メッシュ線がプラプラ状態のケーブルは製作者でないと扱いが大変だ。いわば漁師が自分で獲った魚を港でさっとさばいて食するようなイメージだ。一方、慣れないユーザーが扱う場合、鮮度が若干落ちてもチューブ等で安全な取り回しを確保するのが良い。都会のスーパーの魚は体裁良くパッケージ化されているが、鮮度は漁師の獲った魚には敵わないのと似ているかもしれない。

このようなことから、自分のシステム背面はかなりプラプラ、である。

自分の経験の範囲ではあるが、主なケーブル材料と傾向をご紹介したい。なお、これらは秋葉原のタイガー無線で入手可能だ。どれも店頭にいつも置いてある。リール買いすると随分お得である。

【スミチューブF】
収縮度は4割くらいか。難燃性Fタイプの仕上厚はゴツめなので、保護や構造保持には向いているが、ケーブル1本をすっぽり覆ってしまうと悪影響が多いと感じた。赤、黒、白、青、黄、など豊富な色が用意されている。色による音質差は試したことはない。

【ヒシチューブ】
スミチューFより薄くぺらぺらで、収縮度も大きい。段差の大きい部分にも上手くフィットする。薄いので音への影響も比較的マイルドに思う。ヒシチューも数色が販売されているが、淡いグレーのものが影響が少ないと感じた。

【SFチューブ(メッシュ)】
一般的な黒メッシュである。最近ではシャークワイヤー製の青、赤、黄、透明あたりも販売されているようだ。振動モードのコントロールや市販ケーブル風の見栄えの為に用いる人が多いと思うが、もとはと言えば、大昔に故長岡鉄男氏がこれに通すと音が良くなったと言い出したのが発端のように記憶している。私は外観上の理由で付けて欲しいといわれる場合を除いてはお薦めしていない。

【シリコンゴムチューブ】
高価で仕上厚はかなりゴツい。ただ柔らかさがある。ほとんど使わないので音の評価はしかねる。黒と灰が用意されているが、後者はTimelord Absoluteケーブルの熱収と同一素材である。

上記はいずれの場合も「必要悪」と考えており、使う場合も一重以上は被せないようにしている。

比較的無難に使えるのはガラスチューブだ。和紙・絹の基本単位線をこれに通して使っても特に悪影響は感じていない。構造を作るときにも便利に使える。白黒が入手可能だが、音質的には白が無難に思う。

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コメント

NAITさん、はじめまして。
以前からteam thielの掲示板などで拝見致しておりました。
私はケーブルは専ら既製品ですが是非参考にさせていただきたいと思います。
P-70にセラベーの組み合わせも同じです…。
宜しければリンク貼らしていただいても宜しいですか?
宜しくお願い致します。

投稿: きむこう | 2006年9月22日 (金) 10時41分

NAITさんが樹脂メッシュチューブをお使いとは意外ですね。

天然素材にこだわられるのであれば以前ホームページでも紹介しましたが、
シルクのメッシュチューブというものもあるようです。

http://www.geocities.jp/moasmaster/silktube

参考まで。

投稿: UENO | 2006年9月22日 (金) 11時44分

きむこうさん、リンクどうぞ。
こちらでもPastimeAudioにリンクさせていただいて
よろしいでしょうか?

カーマの音は不勉強で恐縮ですが、ソース機器の趣向は
そっくりかもしれません(^^;;
今後ともよろしくお願いします。

投稿: NAIT | 2006年9月22日 (金) 12時17分

UENOさん

PET繊維ですかね、あのメッシュ。
自分用にはまず使わないのですが^^;
ただ、記事中にも書いたように
一般ウケは良いのですね。。。
メーカー、いや長鉄の功罪か。。

投稿: NAIT | 2006年9月22日 (金) 12時27分

NAITさん
ご快諾ありがとうございます!
早速リンクさせていただきました。相互リンク宜しくお願い致します。
いきなりお節介な話ですが、P-70は純正のプラ足を外したほうが拙宅では好ましい結果でした。
棚板を傷つけないようにセラベーを入れるのが重労働でしたけど(^_^;)

投稿: きむこう | 2006年9月22日 (金) 13時11分

きむこうさん
こちらもリンク貼らせていただきました。
ウチではCerabaseの底には厚紙を
サークルカッターで丸く切って貼っています。
傷防止とガタ取りの意味があります。
以前はJ1青丸を試したことがあるのですが
高域に若干の死が感じられたので
ダンプ効果のほとんどない紙にしました。
プラ足は考えてみたいと思いますが、
インシュの付け外しの時にこの上なく便利で
なかなか外せませんね(笑

投稿: NAIT | 2006年9月22日 (金) 14時48分

SFチューブはグレーが音質的には一番自然に感じました、逆に黒にストライプが入っているものは歪み感があり不自然に感じました。しかし、メッシュよりも影響力が大きいのは、メッシュをつけることによって生じるケーブルへの負荷です。これは材質の影響よりも大きいと感じています。特にケーブルを固定するための熱収縮チューブの負荷は、その長さや掛ける場所によって全く違う音になってしまいます。

投稿: clef | 2006年9月23日 (土) 00時10分

色素による音の違いはありそうですね。
全く詳しくはありませんが、我々が単に
色の違いと考えているものは、化学的には
大変な違いがあったりするのかもしれません。
そして音への影響も。

固定用熱収は、ケーブルの共振モードを
変えてしまうという意味と理解しました。
特に端子の付け根ですっぽり長めに被せる
パターンは振動モードを変えちゃいそうですね。
和紙・絹の場合、熱収の使用量ゼロで
製作することも可能です。

投稿: NAIT | 2006年9月23日 (土) 00時29分

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