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2006年9月 7日 (木)

入口と出口

Deliusオーディオの資源配分の考え方として、入口(ソース機器)を重視するアプローチと、出口(スピーカー)を重視するアプローチがある。一般には、音のキャンバスであるスピーカーに良いものを選ぶのが定石だ。

しかし実際問題、グレードアップの過程ではソース機器に偏重する時期もあるだろう。理想的にはシステム全体のバランスをとりながら質を向上できればよいのだが、一気に全てを新調できるほどオーディオの現実は甘くないようだ。

自分自身の遍歴を見ると、ここ5、6年の私は上流重視で来たように思える。2000年にティールCS2.3という、比較的安価だがポテンシャルの相当に高いスピーカーと出会ったことが大きいと考えている。その当時はマランツCD16Dという薄い一体型CDPを使用していたが、ティールによって音のキャンバスが各段に広くなったため、ソース機器に欲が出てきたのだ。

2001年秋、発売間も無いMSB Platinum Plusを導入した。接続方法や各種モードを吟味していったが、今考えても価格に比してハイパフォーマンスなDACであった。ただ、常時通電が必須であることに気付いたのは数ヶ月後だった。動作の安定度が各段に向上した。しかし、マランツを代用CDTとしていたため、送出しの脆弱さが浮き彫りになった。専用トランスポート探しが始まった。

結局、Esoteric P70に落ち着いた。P-0Sには敵わぬ部分も多いが、ジュニアモデルとして現在も十分に通用するCDTだと思う。低域の彫りの深さや全体的な立体感の良さはもちろん、VRDSにしてはキンキンと押付けがましくない繊細な質感描写は、このモデルならではだ。現在ではセラベースを設置して、さらにディテールや音場感を大切にする方向に調整している。

この間、増幅系も高S/N化、ワイドレンジ化を進めた。当初のマランツの大型プリメインPM15から最終的にJeff Rowland Model10+自作プリに変遷した。プリは金田式DCアンプのキット販売で知られているテクニカルサンヨー製のラインセレクターのオペアンプや配線材などに手を入れたものだ。ちょっとした市販プリよりもS/N、解像度、空間感が良いと思う。

とりあえず安定期が続いていたが、昨年ひょんなことでdCS Deliusを導入したことから、また過渡期に入ったのかもしれない。長らく楽しませてくれたMSBは退場となった。P-70+Deliusの情報量は半端ではない。Elgar plusに次ぐジュニアモデルではあるが、Deliusの低域の凄みは事前の予想を遥かに上回った。

事態の流動化に拍車をかけたのが光城精工のDENKEN DA-7100HGだ。この導入でシステム全体の写実感が一層アップした。これでもかなり納得できるサウンドに近づいたが、逆にキャンバス自身の限界も近いのではないかと感じ始めた。過去6年間楽しませてくれたCS2.3にも、そのうち入れ替えの周期がめぐってくるのだろうか。もっとも、あてがあるわけではないのだが。

オーディオとは非情なものだ。

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コメント

出口固定が出口主義じゃないかな~
うちは6年くらい固定です。
SPに合わせるパワーパワーに合うプリようやくCDPorトラポと変遷しました。一昨年~去年だけでトラポは6回入れ替えました(爆 パワー/プリは一回で決まったんですが。
現在資金が底を尽き、一応の安定を見ています(~~;;;;;

ティールの次は? イシイシとかいうやつですか(笑

投稿: どら。 | 2006年9月 7日 (木) 13時51分

おお、どらさん、確かにそうかも。

普通は価格的バランスでSPが高い奴が出口主義、と
いうふうに思いがちですが、一度入手したSPを鳴らしきる
プロセスでコロコロ上流を変えるのはSP至上主義なんですね!
さすが、気の多いどらさんです(笑

投稿: NAIT | 2006年9月 7日 (木) 15時18分

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