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2006年9月 9日 (土)

プラグのはなし

Rcaslk_1SPケーブルを剥ぎ出しで結線する場合を除いて、ケーブルの両端には必ずプラグが要る。線材に比べるとあまり陽の当たらないプラグであるが、システムの入口から出口まで何個も信号が通過する接点パーツである。この品質は気になるところだと思う。

当然、RCAやXLR端子だけに拘るのはおかしいと思われる方もあろう。実際、機器内で信号線は多くの基板を通過し、お世辞にもこだわりのパーツとは呼べないビニル樹脂の基板コネクタを介して細いビニル線で受け渡しが行われている。重箱の隅を突くようなものだとという議論も十分わかる。

欲を言えば、量産品には内部配線のあり方について改善の余地が多いが、そこは妥協してせめてケーブルの両端だけでも高品質なプラグを使いたいと思う。内部配線の高品質化といえば、まず球アンプのハンドメイド空中配線が思い浮かぶし、市販品の内部配線を強化したり接点をバイパスする方も多いと思う。

私自身、自作した金田式パワーアンプNo.158の内部配線の9割以上を絹巻Ag線に交換した経験があるが、そのノイズフロアの低さ、そして結果としての聴感上のS/Nは凄まじいものがあった。現用のJeff Rowland Model 10よりも無音時のSPから漏れ出るノイズは明らかに静かだったのだ。ただ、総合的なドライブ能力の点から158は退役した。

話がそれてしまったが、高品位なプラグとは何なのか、これも実は奥の深い問題だと思う。これみおがしに物量を投入すれば良いとも限らないし、接触抵抗、インピーダンス、素材、メッキ、工作の容易さなど判断基準は多い。WBTやカルダスなどの高級ブランド品なら安心という考え方もあろう。

自分としては、構造的にしっかりしており、肉薄ボディに妙なメッキ等で華やかさを演出するようなプラグでなければ、あとは音の好みで決めるのが良いという意見だ。むしろ均整の取れた普及クラスのプラグに積極的に接点改造等を加えて高品位化を図る方が面白いと思う。

私の製作スタイルでは、プラグに高級品を使うことはあまり無く、中庸なトーンを求めてXLRではノイトリックの標準的な3pin(非金メッキ)を愛用している。もっとも、このラインは最近マイナーチェンジをして、ブッシュ周りの処理が若干変わってしまった。

また、RCAでもノイトリックのProfiを多用している。Profiは活線抜き挿し時に不意の「ブツッ」音を出してSPユニットを傷めない配慮がなされたプロユース向けの製品だが、中庸なトーンで再生音の品位も高いプラグだ。ただし、私流のケーブルの端子工作にはあまり適した形状でないのは残念だ。伝統的なWBTタイプ(nexgenでない従来品)が確実に固定しやすい。

滅多に作らないキワモノだが、秋葉原の端子パーツ屋である小沼製のRCAのピンを3.2φの極太Ag線に挿げ替えてしまう改造も面白い。このとき、ケーブルの+極もピンの延長線で作ると、2つの機器間のRCAを繋ぎ目の無い一本のAg線が貫通するわけだ。仕上げにRCAチャック部分を絹糸でダンプすると更に鳴きが減って良い。バランス端子では、Canon XLRプラグにPt線で接点改造したりもする。

ここまでやるとかなり情報量と音の純度が上がるように思う。ただ工作精度を出すのは容易ではないので、多くの端子が練習台に終わることも考えねばならない。オヤイデ等の銀プラグを利用したほうが早いかもしれない。

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