« 自分的・IAS(2日目) | トップページ | Akimitsuさんのサウンド »

2006年10月23日 (月)

迷い羊さんのサウンド

SheepIASのようなオーディオ見本市は、そのデモの規模やサウンドの練り具合を考えると、いわゆるホームオーディオとはかけ離れたものだ。その意味では完全な「他人事」である。

しかし同じ他人様のことと言っても、相手がオーディオ仲間になると話は別だ。自分のサウンドスタイルを練る上でとても参考になるヒントがたくさんあるからだ。

今日はIAS最終日であったが、二日も見ればもう十分だ。それよりも、最近お近づきになれた迷い羊さんのお宅をAkimitsu、clef両氏と私の濃い~三人で訪問した。

氏のシステムはご覧の通りのハイエンド機器ばかり。特にクラッセの弩級パワーアンプの存在感には圧倒される。上流にはEMMペア、プリはコニサー4.0、SPにはSystem 6をお使いだ。ウイルソンは導入して6年になると仰るが、じゃじゃ馬をどれだけ調教できているかが一つの聴き所だった。

出てきたサウンドには大人を感じさせるアンダーな風合いが感じられた。時間の経過と共に、基本的なトーンはそのままに寝起きからよりしっかりした音へ変化していく様子が感じられた。コニサーやSystem 6からこのような音が出てきたのは意外と言えば意外だったが、これがこの6年、氏が取り組んでこられた問いへの答えなのだろうと思った。

音楽の趣向などのお話を伺ううちに、ご自身のサウンドの目標をしっかり持っておられることが分かった。それが何かは第三者の私が語る立場にはないが、誤解を恐れずに言えば、アーティストの情熱が伝わるような再生、だろうか。

話は表面的な機械トークにとどまらない。そもそもアーティストにその曲への情熱、平たく言えば「ヤル気」、がなければお話にならないし、録音サイドにも情熱がないとそれを伝えるメディアは作れない。そういうヤル気ある芸術と媒体に巡り合うことが、再生する側の情熱を駆り立てるのではないか、といったお話だった。

物静かな迷い羊さん。周囲の目にはとてもご自身のオーディオライフで迷っておられるようには見えないが、あえてこのようなハンドルをつけるあたりも氏の哲学的な一面を感じさせる。

オーディオファイルと呼べる方々はたくさんいるが、「アーティストの情熱を伝えたい」と正面切って言える方はどれだけいるだろうか。わかってはいても普通は機器や使いこなしの話に終始するものだ。今回の訪問から、迷い羊さんの音楽に対する内なる情熱を垣間見た気がした。

|

« 自分的・IAS(2日目) | トップページ | Akimitsuさんのサウンド »

コメント

NAITさん、昨日は来訪ありがとうございました。感想も興味深く読ませていただきました。僕の音はみなさんが通常ウィルソンに思い描いている音とはかなり違ったみたいで、比較的若くて激しい?オーディオをやられる方には多少の違和感があったのかも知れません。それは僕の嗜好や目指す音の1つである、NAITさん曰く「情熱」というキーワードなのかもしれません。アーチストへの愛情や、曲への情熱のお話は、僕が今まで聴かせていただいた猛者達から受ける私感なので、私もまだまだ勉強するところなのですが、ただ、僕の目指す情熱とは触れれば火傷をするようなものとはちょっと違う。もっと心に静かに問いかけるものなのです。

ありがとうございました。
今度はNAITさんの音、よろしくお願いします。

PS.しかし、あの紐の音の激変ぶりには完全にやられました(笑)。

投稿: 迷い羊 | 2006年10月23日 (月) 20時49分

我々の持参品も快く使わせてもらって
ありがとうございました。まぁ、儀式
みたいなものでしょうか(^^;;

人様の音楽世界に土足で上がるような
ものかもしれませんが、みな実験が
好きなものですいません(^^;;

比較的若くて激しい?オーディオ
お伺いした3人は、意外とみんな
大人の音かもですよ(謎

心に静かに問いかけるもの
こういうものの再現はホント難しいですね。
単にエッジを丸めたり曇らせたりするだけでは
出ないでしょうし。個人的には音のエネルギー感
かなと思っています。

静かで落ち着いた音にもエネルギーがあると
思います。「浸透力」や「生命力」といわれる
ものかもしれません。自分でも明確に分かっている
わけではないのですが、静と動のコントラストを
上げることで表現できてくるのではないかと。

お持ちした「紐」類は、そういう目的で我々が製作
してきたものです(特に高い方)。単なる音の
マグニファイヤに終わるものではありません。

根本的には電源強化が一番効きそうですよね(笑

投稿: NAIT | 2006年10月23日 (月) 23時31分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 自分的・IAS(2日目) | トップページ | Akimitsuさんのサウンド »