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2006年10月16日 (月)

悪いのは録音かシステムか

Recordシステムを追い込めば追い込むほど音の良くなるディスクと音の悪くなるディスクがあるのではないだろうか。新鋭の機器を導入したりセッティングを入念に見直した結果、思わずニヤリと顔が緩んでしまう盤がある一方で、「やはり鳴らなかった」と落胆する盤もある。

多くのオーディオファイルのお宅も同じと思うが、いわゆる「優秀録音盤」は機器のグレードを上げれば上手く鳴るものだ。恐らく拙宅もその範疇を出ないだろう。今日も「セラ・ウナ・ノーチェ」やYGアコースティクスのデモCDなどをかけてみたが、なかなかの自己満足度であった(笑

しかし、ここ数年でヴァン・ヘイレンなどは拙宅のシステムでは随分とハードロックの雰囲気を失ってしまった。高校生の頃にテープやレコード針が擦り切れるほど繰り返し聴いたものだが、年をとるにつれ優先順位は後退していく。今は生楽器が生っぽく鳴って欲しい。

冴えない再生音をディスクの録音のせいにするのは簡単だ。実際、使用機器の「忠実度」は上がっているわけだし、それによって露わになったソースの粗はこちらに非があるわけではない。しかし、個人で楽しむオーディオにおいては、結局は「らしい」雰囲気を演出することができた者が最後に笑うのではないだろうか。

記録されたソースの忠実再生というのは簡単だが、実際それが可能かも疑わしいし、例えできたとしても、音楽を楽しむという観点からはあまり御利益がないかもしれない。

ギンギンのロックは忠実度など気にせずに思い切ってファットな方向に振るべきだろう。音場の立体感など考えずに、ヌリカベのように巨大で平面的なデイヴやサミーの口元を創造したいものだ。

思えば、あらゆるディスクを上手く鳴らすシステムなどあるのだろうか。あるシステムに感銘を受けるような場合、ひょっとすると最も得意な科目の成績を見せられているだけかもしれない。また、最大公約数的なベクトルを求めれば、結局どれもそこそこに終わる危険もあるだろう。

一番手っ取り早いのは、ベクトルを異にするシステムをいくつも所有し、部屋もそれぞれ用意することだろう。自分には夢のような話だが、これが唯一の解決法かもしれない。

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コメント

コンプレッサーかけ過ぎで頭つぶれた録音のものは,どうやってもダメだと思います。
たぶんシステムが優秀になればなるほどダメになるでしょう…。

投稿: lmst | 2006年10月16日 (月) 23時12分

寝室のラジカセにラウドネスON、
みたいな使い方をミリオン¥級に
発展させたシステムなら
「らしく」鳴るかもしれませんよ。

投稿: NAIT | 2006年10月16日 (月) 23時26分

NAITさん、ども。
さすが、文筆のプロと感服して愛読させてもらってます。

>結局は「らしい」雰囲気を演出すること

いきなり開始早々ネタばれみたいな結論でてしまいましたねw
所詮、オーディオの再生音は生音が32bitだと仮定すれば、8Bitくらいだろうと諦観しています。
その条件の中で、ソフト(作り手)の「作為」と鑑賞者(私)の「嗜好」を冷静かつ直感的に把握できた人の勝利だと私も感じております。
まぁ、風化した「原音信仰w」とかオフ会などの「迎合的サービス思想または見栄?w」が絡みあって、状況がややこしい面もあるけれど。。

投稿: cruel | 2006年10月17日 (火) 15時27分

あれ、cruelさん。
ご無沙汰しております。見つかっちゃいましたねw
今年前半はパワーダウンしていたのですが、
このブログを契機づけに始めてみました。
TT-BBSやcruel audioのパワーも
入れ直さないといけませんよね。
最近お忙しいのですか?
またお手伝いできることがあれば何なりと。

投稿: NAIT | 2006年10月17日 (火) 15時35分

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