工房

2006年12月 6日 (水)

2連BOX

Dbox秋葉原のオヤイデ電気でコンセント2連BOXを仕入れてきた。1個用BOXでやっていたのだが、どうやら早速足りなくなってきた。La Scalaの電源用にもう1口必要で、分岐コネクタは使用したくないからだ。

相変わらずのそっけない安物プラボックスだが、オヤイデさんも言うように「とりあえず」「手っ取り早く」のBOXだ。

だが、これまでにも繰り返し申し上げたように、プラでも妙な磁性体の金属BOXに勝る場合があると思う。もちろん優秀なメタルBOXがあるのも知っているが、ガチガチの金属箱でさえあれば音が良いならこのギョーカイは平和である。

どちらかと言えば、CVを入れて以降はコンセントやBOXによる変化はそれほど大騒ぎするほどでもなかったかもしれないと感じている。ガッチリ固めたりタイトに縛り上げたりすると確かに音の輪郭描写がもう一段細やかになるものだが、根本的な力感や下支え、そしてそれに呼応する高域の伸び、といった要素はコンセント程度では出せないものだろう。

今更ながら、もっと早くCVを敷設しておくべきだったと後悔している(笑

ウンチクはこのくらいにして、作業の構想を練る。片方のコンセントは明工社Agチューン品でいくとして、もう片方はとりあえずの松下WN1312だ。明るめで元気は良いが深みに欠けるかもしれない。フトコロに余裕ができればPADでも試してみたい。

CV14sqは7本の導体を3つと4つにBOX内で分岐し、ガラスチューブで途中を絶縁してコンセントに導く予定だ。これだと導体径も細くなるので咥えさせる上でも問題ないだろう。和紙絹巻きでもやれば万全かもしれないが、そこまでやるか?(^^;

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2006年12月 4日 (月)

ここだけの話...

Platinum例によってまたPt線を仕入れた。高価なので一度に少量しか買えないのが難点。

何に使うかは、内緒。

自作も市販の切り売り線を端子とアセンブルする程度だと好きな話ができるのだが、コアな自作話はインターネットというオープンな環境ではなかなかやり辛く、歯がゆい思いをすることも少なくない。

今回の製作の基本的なコンセプトは、軽量化と取り回しの容易さを確保しつつ、キワドイ音質を狙うものだ。

また追々お話できればと思う。

・・・

この話とは関係ないが、バイワイヤー対応のスピーカーをお使いの方は、一度0.7φ程度のPt線を少し購入して「ジャンパーワイヤー」として試されることをお薦めする。その辺の市販ジャンパーはもちろん、大抵のバイワイヤー接続でも対抗できないと思う。

0.7だと10cmで\10,600だから、5cmでターミナル直結できるとして2本で\21,200だ。これでもう逃げられない(笑

幸いThielはシングル接続なので、私はこの虜にならずに済んだ。

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2006年11月21日 (火)

壁コン離脱

KonboxCVが開通して数日しか経たないうちに何だが、壁コンを止めて直出し+BOXという構成にした。できるだけ余計なケーブルと接点を増やしたくないという狙いがある。

天井と壁内には長さに余裕を持たせて通線してあるので、2mほど引出しても全く問題はない。正直なところ、かなり多めのCV14sqを購入したので持て余しているわけだ。

早速ホームセンターでプラボックスを仕入れてきた。何の変哲も無いタダの箱だ。これにAgチューン済みの明工社コンセントを取り付ける。取り付けネジにはチタンが宜しいというAkimitsu君の話だが、そのあたりは追々試してみたい。

カバーは無しとした。手持ちのチーク材が使えれば良かったのだが、あの12cm四方の寸法は2コンセント用になるので、今回の1個用ボックスには適合しない。また折を見て2個用ボックスも使ってみたい。

カバーを付けないのは、音ヌケの阻害を最小限にする狙いだ。思えば、電源周りに磁性体パーツというのは、あまり良い話を聞かない。ビスもそうだが、特にプレート類は鬼門だろう。

巷には見るからに堅牢で「イイ音しそう」なメタルプレートが出回っているようだが、無垢木材やコンポジットポリマー製の方が良いことは内緒である。競合他社の「二匹目のドショウ」を狙ったような下手な類似製品だと、ノンカバーのプラボックスを転がしておいた方がいいかもしれない。

CVの加工については、既に末端処理済だったのでボックスへの取り付けは楽なはずだったのだが、線が物凄く硬いので予想外に手こずった。14sqクラスになると、どのように加工する場合でも硬さと太さが仇になるようだ。

このボックスから相変わらず3φAgによって供給されるわけだが、音出しはまた後日に。

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2006年11月17日 (金)

地獄の14sq末端処理

CV第一声はまだ本格的に聴くことができずにいる。今週は連日帰宅が遅いのでフラストレーションが募る。なので、夜中に余分なCV14sqを使ってJEFF Rowland Model 10用の電源ケーブルを作ってウサ晴らしをしている最中である。

前段機器に使うには極太銀のような高域のデリカシーが足りないかもしれないという勘が働いた。そこで、パワーアンプの電源部への供給なら悪くないだろうと考えたわけだ。

Hubbel_1Model10のインレットは通常の15Aモノではなく20A用の [-_-] 型だ。Hubbelの20AインレットプラグH320Cで工作を試みた。しかし、ケーブルの末端処理には慣れていると自負している私にも、CV14sq3芯ともなるとかなり作業にてこずった。

まず、3芯はゼッタイ入らない(^^; もっとも、単相3線で200Vへの組換えが容易になるように3芯ケーブルを採用したのだから、100V使用では黒白2本で結線しなければならない。赤はプラグに入る直前で断ち落としてしまおう。

芯線のカットについても、その辺のケーブル処理とは一味違う。普通の家庭にあるようなニッパでは刃が立たないので金ノコで切断したのは既に申し上げた通りだ。

また、導体が極あたり7本の撚り線でまとまっているが、全ては咥えられない。結局2本を間引くことで固定できた。圧着端子を介在させようかとも思ったが、不純物を少しでも減らしたいので導体を間引く手法をとった。

ところが、もう一山あった。プラグのハウジングが閉じない。黒白の2芯でも太い。結局、ケーブルシースを咥える部分の樹脂をシャーシリーマーで削って挿入穴を拡張することになった。自作アンプ方面にも片足を突っ込んでいるので、この手の工具類も揃ってはいる。

こうして何とか14sqをHubbelに取り付けることができた。壁コン側のプラグも削ることを考えると気が重いが(^^;

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2006年11月13日 (月)

ようやく完成

Kabekon_1何とかここまでたどり着くことができた。今まで使用していた明工社ベースにNaok氏が手を加えたAg壁コンとしゅうへい氏の極厚チーク製コンセントベースを移植した。

結線時には太い、曲がらないと工事のオッチャンから文句も出たが、通線までやった私の労力に比べれば何でもなかろう(^^;

考えてみれば、こんな馬鹿げた電気工事をやるのは「狂気系」マニアならではだ。一から専用ルームを新築するなら話もわかるが、施工後の集合住宅に産業電線を引いたりする者はそう多くはいないだろう。ただ、さまざまな制約がある中でもやれることはやってみたい一心だった。

しかし、そういうドン・キホーテ的な精神があってこそ趣味が面白いと思う。もっとも、電源は多くの場合「正攻法」とされているわけだが。

実際、コスト的には電線代+α程度で済んだ。しかし、費やした労力と途中のアセリは金銭的には換算しがたいものがあるのも事実。

今まで壁内配線を諦めていた方も、ぜひ御一考されると良い。始めは配線に触るのも無理かと思われた拙宅のような条件でも、構造をよく解析すれば可能性はあると思う。

また、通線途中もごく普通に生活することができた。あらゆる家財をひっくりかえして家人の奇異なる視線を浴びることもなかった。外見的にはそれほど大げさな工事ではないので、この点を心配する必要もないと思う。

この壁コンからはタップを介したりDENKENを使ったりと、当分はあーでもないこーでもないと比較の日々が続くと思われるが、電線自体が馴染むにも何ヶ月もかかりそうなので、ゆっくりやってみたい。また、取り付けビスでも変わるらしいので、その辺りも詰めていきたいと思う。

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2006年11月12日 (日)

格闘、そして...

小学生の頃、川口浩探検隊シリーズと金曜8時のプロレスは、少年には欠かせないエンタテインメントだった。

ある回で、探検隊がどこかの密林で巨大ニシキヘビと格闘するストーリー見た。当時の自分にはその真偽のほどは分からなかったが、猿人が登場した回と並んで、いつになく興奮したものだ。

CV14sq本線を通すのは、ニシキヘビとの格闘であった。呼び線はただの紐だが、産業電線は太さ、硬さ、重量で取り回しの難易度が桁外れだった。

Hon1結局、トイレ天井までは呼び線なしで通線できた。CV自身の硬さのためにグイグイと押し込んでいくことができた。ただ、挿していく部分よりも残りのトグロになった部分の大きさと重量にてんてこ舞いだった。

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Hon3

途中、段差に引っかかって困ったが、何とか復活してトイレ天井に辿り着いた。

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Hon4

問題はパイプスペースに入れる部分。90度に曲げるには、出口から紐を引っ張るだけではなかなか厳しいものがある。トイレ側から送り込みつつ、娘に紐を引っ張らせてなんとか進んでいった。

開始後、何時間経っただろう。実は昨夜に始めたあと、一旦切り上げて寝た。どうしても最後の穴の部分にCVが顔を出してくれないからだ。精神的、肉体的疲労も募る。翌日には電気工事店に結線を頼んでいるので、何とか間に合わせたい。

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Hon5電線がようやく顔を見せたとき、そんな疲れも吹っ飛んだ。石膏の粉で白くなったが、黒く逞しい大蛇がその姿を覗かせた。

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イイ!! (・∀・)イイ!!

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2006年11月11日 (土)

CV14sq到着

Cv1CV到着。

Thielと並べてみる。CS2.3はミニスピーカーのように、Sony Music Studio Cableはそうめんのように映る。

凄まじい14sq産業電線の貫禄だ.............何m買ぉとぉんねん・・……(-。-)

ただ、5分で目が慣れてしまうあたりも、電線病隔離病棟患者の悲しいサガだ。

Cv2たちまち息子の餌食となる。

半ケツはご愛嬌♪

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適宜カットしてみたが、普通のニッパでは無理だったので金ノコで切断した。曲げに馴染むのは馴染むが、これだけ重くかつ10数メートルになると、取り回しがかなり大変だ。

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2006年11月10日 (金)

呼び線

Tusen1_1呼び線としてナイロン紐を10数メートル用意。左は3.0φアルミ線。ただしニラコ製ではなくダイソー製。

これで手の届かない所に自由な形を作って呼び線を通していく。

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Tusen2 玄関近くのクローゼットの天井開口部からAREA 1のコンクリート梁に埋め込まれた通線パイプに呼び線を通す。アルミの先端に紐をテープで巻いて固定して通していく(写真は呼び線を通した後で、アルミは抜いた状態)。

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Tusen3_1反対側のAREA 2から線が出てきた。ダウンライト穴のちょうど真上にアルミが通ってくれて非常に助かった。

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Tusen4 一気にトイレ天井まで通線。トイレのダウンライト穴から一時的に紐を出しておく。

ここからの作業はしばらくトイレの中となる。

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Tsusen5_1難関のAREA 3。釣竿とテグスを使って錘をパイプスペースに落とし込まねばならない。釣道具もまさかこんなところで使われるとは思わなかっただろう。ダウンライトに腕を突っ込むと内部が見えないので、動かす度にデジカメで状態を確認。どうやら適当な位置に竿の先端が来たようだ。

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Tsusen6 スルスルとテグスを送っていくと錘が下りていく。

前もってLD側から新設コンセント部の石膏ボードを開口しておいた。サイズは100x50くらいで、手が入らない。切断にあたっては間柱センサを使って非破壊検査を実施し穴の位置を決定。

開口部からパイプスペース内部の状態を確認。

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

Tsusen7ここでもアルミが活躍。先端をフック状に曲げてパイプスペース内で錘を引っ掛けてタマ摘出。

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Tsusen8テグスの端と呼び線をトイレ内で結び、さらに引き出す。紐が顔を覗かせた。これで玄関からLDまで、1本の線が通った。

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2006年11月 7日 (火)

CV発注

オーディオケーブルなどの「嗜好品」は別として、一般・業務用電線資材販売の総本山と呼んでいいのが秋葉原の愛三電機さんだろう。常時在庫は無数だし、最小発注ロットなどの制約はあるものの、受注品や特注品にも素早く対応してくれる。

某メーカーデジタルケーブルの中身でもある75Ωジュンフロン線も受注してくれるので、SPDIFデジタル伝送に関して「頭から入るヒト」にとっては、ある意味ひとつの回答がここにあるわけだ。

Cvstructure_1フジクラ電線CV14sqの3芯について問い合わせてみた。取寄せ品だそうだが、納期は2日程度。メートル820円だそうだ。こんな安価にオーディオ電源がグレードアップできてしまって良いのだろうか(^^;; これはやらない手はないだろう。失うものは何もないのだから。

もちろん、電源周りにかかわるパーツは他にもあるが、配線から根本的に手を入れてしまうと、壁コンやプラグ云々という次元のハナシは吹っ飛んでしまうくらいの向上があるように聞いている。

当然ながら、ゴッソリ発注しておいた。後にいろいろ電源ケーブルに使えるかもしれないし、極太Ag単線との比較もやってみたいからだ。電源ケーブルは機器に近づくほど影響が大きくなるようだが、CVで製作したコンポーネント用ACケーブルとて、きっと侮れない水準に達しているのではなかろうか。

以下は、とあるLAN工事業者さんのサイトで見つけた一文だ。

【CVケーブル---被覆が黒で3芯。一般住宅においては電柱からの引込み線に使われる。DIYで使うことはまず無い。】

どうやら、電源の分野においてもオーディオマニアの常識は一般社会のそれとは相当かけ離れているようだ。

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2006年11月 5日 (日)

AREA 3

トイレの壁の向こう側はLDである。間にはパイプスペースを兼ねた空間があるので、ここに天井からCVを落とし込めばLDの壁コンセント位置に電線を導くことができる。ここの見通しが立てばGOサインが出せる。

Downlight3 トイレ天井のダウンライト穴からLD方向を観察すると、黒く太いパイプとその周りの空間が見えた。これは上下階を貫通するパイプか何かのようである。パイプスペースの向こうの石膏ボードがLDの壁で、リスニングポジションの背面になる。ラックはその脇に設置している。

落とし込む空間まで手は届かない。地道に送り込んでいけばCVは下を向くのだろうか。それとも呼び線のようなものを通しておくのが正攻法だろうか。この部分には工夫が必要のようだ。

Tsuri_1そこで、釣竿を利用することにした。短縮時には40cm程度なので、トイレのダウンライト穴から天井に完全に入れることができた。内部で手を突っ込んで伸ばす。石膏ボードに届く位置に持っていけることが確認できた。

ここから呼び線(テグス)に錘をつけたものを垂らすわけだ。下でスイッチボックス穴を新設する予定なので、その穴から錘をキャッチする。そうして呼び線を手繰り寄せる。線の端にCVを繋げば万事上手く壁から引き出せるというわけだ。

Madori_1非常にラフであるが、おさらいのために拙宅の玄関からの経路を図示しておく。分電盤からパイプスペースまで緩やかな曲線で到達できそうだ。バスから分電盤はコンクリート梁で遮断されているので、新たに物置の天井を開口した。

結局、バスの天井点検口からは何もしなくても済むかもしれない。廊下とトイレのダウンライト穴を利用して何とかPSまでCVを落とし込めれば成功だ。

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